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最終話 おもろい

イラチな大阪人は、カットできるものはなんでも縮めてしまう。言葉もどんどん省略していく。「おもしろい」というのも、「し」をカットしてしまって、「おもろい」というのが、日常用語になっている。大阪人のみならず、関西人が全般的に日頃使っているキーワードといえる。

この「おもろい」という大阪弁、ただ単に「おもしろい」と同じ意味の言葉かというと、そうではない。非常に味のある、身体的な言葉なのだ。臨床心理学者の河合隼雄さんの著書「こころの声を聴く」(新潮文庫)に、こんな記述があるので、ご紹介したい。

『オモロイはおもしろいとは少しニュアンスの差があり、そこにも大切なポイントがあるように思う。オモロイという形容詞を使うとき、それは「面白い」とか「ためになる」などという判断以前、どこか腹にこたえるものがあった、何か未知のインパクトがあったことを意味し、それは知的判断としてよりは、人間全体としての反応の方に重点をおいた言葉である。「オモロイナ、よしやろう!」というように、何かこちらの身体まで動き出しそうな--と言って何をやるのか定かではないが--動きが生じてくるのである。』

大阪人が本当の意味で「それ、おもろいやん!」と膝を打つとき、それは、表層的な部分でなく、ヒューマンな部分で共鳴したり、ココロが震えていることが多い。コテコテで泥臭いというのは実は裏を返せば、そういう"オモロガリ精神"の発露でもあるのだ。

さて種を明かせば、「くいだおれ大阪どっとこむ」ディープコースのコンセプトは、この「おもろい」だったのである。
「おもろい大阪を、ばんばん見せまっせー!」「おもろなかったら、コンテンツとちゃうでー」というのが、編集スタッフの合い言葉であり、「自分らがおもろい!とカラダごとのめり込めるもんをつくろうや!」というがそのココロであった。
1年たってみて、この目標が果たしてどれぐらい達成できたのか、イチロー選手ではないが、「評価を下すのは、我々ではない」ということにしておきたい。でも、我々スタッフがみんな、「あー、1年間、おもろかったなー!」という"満腹感"を持っているのは事実である。
1年間、毎週更新で続けてきた当コーナーを、最後までご覧くださったみなさん、ありがとうございました。また何か、おもろいことがあったら、ネットのどこかでお逢いしましょう。

ほな、さいならー。

最後になりましたが、貴重なご意見、ご指導、おしかり、励まし、示唆、資料など、メールを通じてくださったたくさんのみなさん、ほんとうにお世話になりました。あらためて、深くお礼申しあげます。

本日のスキット

友人同士の会話

Aくん 「なあ、なんかおもろいこと、ないか?」
Bくん 「インターネットでもしたらどおや」
Aくん 「そーいえば、インパクって、もう終わるねんな」
Bくん 「そや、年末いっぱいや」
Aくん 「あんな、おもろいもん、なんで1年でしまいなんやろ」
Bくん 「物事はなんでもな、終わりがあるからおもろいねん」
Aくん 「せやろか…」
Bくん 「そういう、もんや」