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第四十三話 いちびり

「いちびり」とは、ふざけまわる人、お調子者、出しゃばりといった意味の大阪弁。
調子にのって、わいわい騒いでいる人に対して、「あいつ、えらいいちびりやな」と、ちょっとヒンシュク気味に言うときなどによく使う言葉だ。
動詞になると「いちびる」になり、やはり、調子に乗ってはしゃぐ、ふざける、ほたえる、つけあがる…などの意味がある。

「いちびる」は「一振(いちぶ)る」の転訛で、語源は浪花の魚市場だった雑喉場(ざこば)で行われていたセリ市にある。『守貞漫稿(もりさだまんこう)』に、「大坂も雑喉場問屋へ漁村より贈る。問屋にては、一夫台上に立ち、魚籃一つ宛を捧げ、さあなんぼなんぼと云ふ。(中略)此時、大坂市中魚賈群集し、欲するところの価を云ひ、其中貴価なる者に売与す。これを、市を振ると云ふ」とあり、セリ市でやかましく騒ぎ立てることから「いちびる」という言葉が生まれたことがわかる。
この解説によると、当時のセリでもすでに、「さあ、なんぼ、なんぼ」と、今風の大阪弁モードでやっているところが面白い。

元来は、お調子もんを揶揄する時などに使う、ネガティブな意味合いの言葉だが、逆に、味がある、面白い人間をさして、「あの人は、なかなかのいちびりや」といった一種の称賛として使うこともある。
例えば、金儲けにもならないのに、何か奇特なことをしている人とか、趣味が高じてその道の達人になった人とか、人の目なんか気にしない、ある種の高みに達している人たちに対する尊称みたいなものである。
大阪の人はわりと、そういうオモロイことをしている人を、「ごっつオモロイやん」と素直に称える感性を持っている。だから大阪人はみんな、多かれ少なかれ、いちびり系のDNAを保有している、といえるのかもしれない。

本日のスキット

先生と生徒の会話

先生 「えーと、今日の日直は誰や?」
生徒
「あー、センセ!ボク、ボク、クボです。」
先生 「なんや、キミか……。ほな、出席とってくれるか」
生徒
「はい。欠席の人、手ぇ挙げてー。
……お、おらんな。よし全員出席や。センセ、終わりました!」
先生 「クボ君、おまえ、いちびりか」