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第二十四話 よういわんわ

大阪の人はよく、あきれてものが言えない、といった状況に出会ったとき、この言葉を使う。「もう、よういわんわ」とか「えげつなー、よういわんわ」といった感じである。
ニュアンス的には、「どうしようもないな」「どうしろっていうんだ」「あきれてものがいえないな」「開いた口がふさがらないぜ」「かなわんな」「まいったな」「あきらめました」「私の負けです」などなど、シチュエーションに応じて複雑微妙に意味合いが変化していく。

この「よういわんわ」は、全国的に有名な大阪弁でもある。なぜなら、"ブギの女王"笠置シズ子(後にシヅ子)さんが唄って大ヒットを飛ばした、『買い物ブギ』の有名な締めのフレーズがコレだからだ。
わて、ほんまに、よういわんわ♪
わて、ほんまに、よういわんわ♪  って、知ってますよね。
このノリの良い名曲は、いまでいうラップである。いま聞いても、充分弾けていて、大阪らしいヒップホップ感が出ている。とてもかっこよく、ブルースしているのである。
なぜなら、作詞・作曲は、大阪市平野区出身の服部良一先生だからだ。 服部・笠置のナニワンコンビが生み出した数々のヒット曲は、osakaソウルが充満していて、今の若者たちも初めて聞いて、一発でしびれてしまう人が多い。
奥田民生をはじめ、服部・笠置コンビの名曲を、自分のアルバムにカバーしているミュージシャンは多いのだが、人気絶頂のキンキキッズがこの『買い物ブギ』を、CDデビュー前からステージで唄っているのは、ファンの間ではけっこう有名な話だ。「おっさん、おっさん…」というフレーズがファンキーで、キンキのレパートリーのなかでも非常に人気が高く、笠置シズ子の原曲を改めて聴いて、ファンになる若者たちがあとをたたない。
年輩の方なら、笠置シズ子といえば、『東京ブギウギ』『買い物ブギ』『ジャングルブギ』など、エネルギッシュでおおらかな歌声を思い出すはず。戦後の暗い、重苦しい時代の空気を、服部・笠置コンビのラテン系大阪パワーが、元気にしてくれた功績は大きい。
浪花が生んだ偉大なミュージシャン、ハッター先生の物語は当サイトの『音楽の洋食 〜作曲家ハッター先生の軌跡』にも詳しいので、ぜひご覧ください。
ちなみに、「わて、ほんまに、よういわんわ」という名セリフは、実は服部先生についてこの曲を練習していた笠置さんが、曲の難しさに悲鳴をあげて、「先生、ウチこんな歌詞よういわんわ」と言ったことから、「お、それええやん」とばかりに、歌詞に付け足されたという逸話が残っている。さすがは浪花のハッター先生、ユーモアのセンスもばっちりだったようだ。

「よういわんわ」という言葉は一見、まいってしまって、あきらめ感が漂っているのだが、そこはどっこい大阪人。けっして投げ出してしまったわけではない。どっちかというと、自分自身をリフレッシュするための、句読点的な意味合いがあって、小休止しつつ、次の一手を考えているのである。

本日のスキット

親子の会話

子供 「おかーはん、今日の晩ご飯、なんや?」
母親 「今日は、あんたの好きな、カレーやで」
子供 「お、やったー!ほなボク、今日は学校でカレー食べるのやめとくわ」
母親 「あんた、学食で毎日カレー食べてるんか?」
子供 「そうや、1日1食はカレーや」
母親 「あんた、それでよう飽きへんな」
子供 「食堂で、あれこれ迷わんで、便利やん」
母親 「なにそれ。おかあさん、もう、よういわんわ