大阪ブランド情報局 | Osaka Brand Center

● TOP ——————– □第一話 おおきに □第二話 なんぼ □第三話 けったい □第四話 ほかす □第五話 いらち □第六話 しゃあない □第七話 ほな □第八話 さよか □第九話 どないしたん □第十話 ええかげんにしいや □第十一話 うそやん □第十二話 ちゃうちゃう □第十三話 わや □第十四話 かなん □第十五話  好きやねん □第十六話  しょうもない □第十七話 さぶいぼ □第十八話 やいやい □第十九話 もうかりまっか □第二十話 ぼちぼち □第二十一話 かまへん □第二十二話 あほ □第二十三話 あかん □第二十四話 よういわんわ □第二十五話 ほんま □第二十六話 べっぴん □第二十七話 やつす □第二十八話 すんまへん □第二十九話 しはる □第三十話 しばく □第三十一話 はよ □第三十二話 ややこしい □第三十三話 なんぎやな □第三十四話 よろがわ □第三十五話 けたくそわるい □第三十六話 おいでやす □第三十七話 あんじょう □第三十八話 なんのこっちゃ □第三十九話 なおす □第四十話 しまひょ □第四十一話 ごっつい □第四十二話 まいど □第四十三話 いちびり □第四十四話 ほたえる □第四十五話 めっちゃ □第四十六話 げら □第四十七話 どだい □第四十八話 なんでやねん □第四十九話 あんさん □第五十話 あんなあ □第五十一話 ええやん □最終話 おもろい

最近話題になっているのが、某ビールの宣伝で、中山美穂さんが怪しい大阪弁を駆使しながら、ネギ焼きをひっくり返すTVCM。「ええか、よう見とくんやで」とか「なーんで、わかったん」とか、コケティッシュな味が出ていてナイス。ああやって東京美人が使うと、ふだん何気なくしゃべっている言葉が差異化されて、「大阪弁て、こんなオモロかったんや」と、驚かされますね。
というわけで今週は、大阪人ならふだん何気なく使っている「ほな」を取り上げてみました。ほな、ぼちぼち、行きまっせ。

「ほな」は、大阪弁のなかでも、使いでのある便利ワード。シチュエーションに応じて、いろいろ使い分けることができるので、これがマスターできていれば、立派な関西人といえる。
外食シーンでよくあるのが、注文した料理が品切れになっているケース。お店の人から「お客さん、すんません、日替わりランチはもう品切れですわ」と言われると、すかさず「ほな、こっちの定食でええわ」と切り返すのが、一般的な大阪人のパターン。関東圏なら「じゃ、定食でいいよ」となるのが、大阪では「ほな」になる。「ジャ」という歯切れの良い江戸に対して、「ホナ」という空気の抜け方が、いかにも上方である。九鬼哲学風にいうと、張りと意気地が通底している江戸の粋の文化に対して、察しや含みを基調にした上方の甘え文化という読み方もできそうだ。

「ほな」の用法でいちばん多いのは、英語でいう「well」とか「then」にあたる使い方。「それでは」「しからば」という、意味が込められている。会議が長引いて煮詰まったとき、大阪では、最後にリーダーらしき人が「ほな、こうしよ」と、発案して、会議を締めることがよくある。こういうときの「ほな」は、人望のあるひとが使わないと、効果はない。 あるいはまた、いろいろ手をつくしたけど、「仕方ない」というニュアンスでも使うことができる。「ほな、もうええわ」といった使い方だ。彼女がすねて、「ほな、もうエエ!」と、ぷいっと顔をそむけると、彼氏が「そんなん言いないな、機嫌なおしてえな」ととりなしをしたりする場面だ。

一方では、たった二文字の言葉だが、万感の思いが込められるときもある。親しい者同士、永の別れになる場面。「ほなナ、身体に気イつけてな。頑張るんやで」「ほな、もう行くで、汽車が来よったさかいにな」と、大阪の船場に丁稚奉公に送り出す息子と母親の別離シーンなんかでこれを使うと、大阪人の涙腺はもうウルウルくるのである。

友人同士が日常的に、軽く別れの挨拶をするときにも、「ほな」は軽快に使われる。「ほな、明日」「ほな、また」といった具合で、英語でいう「see you」「see you later」などの成句と同じ。 「そろそろ」という頃合いの意味にも使われる。「ほな、ぼちぼち行こか」というパターンがそれ。 というわけで、ちょうど紙幅もつきましたところで、ほな、サイナラ。

本日のスキット

立ち食いうどん屋でおばちゃんと客の会話

「おばちゃん、きつねうどん、ちょうだい」
おばちゃん 「あ、ごめん、品切れや。ちょうどいまお揚げサンが切れてん」
「さよか。ほな、たぬきでええわ」
おばちゃん 「そやから、油揚げがもうないんよ」
「そうか、残念やな。ほな、きざみうどん!」
おばちゃん 「そやから、さっきから、油揚げが品切れやちゅうて、言うてるやろ!」
「じょーだんやん、おばちゃん。怒りないな」

Copied title and URL