大阪ブランド情報局 | Osaka Brand Committee

皆さん、こんにちは。ご紹介にあずかりましたコシノヒロコでございます。議長というお名前をいただくような仕事は生まれて初めてですので緊張と不安でいっぱいです。ブランドコミッティの趣旨でもある「創造と進取の地」は創造と先取りの精神です。その精神のうえに、大阪という都市が元気であってほしいという思いを込めて、皆様とご一緒にお話を進めたり、お話を聴いたりしていきたいと思います。 私はファッションをやっている人間ですので、ブランドといえばファッションからくるイメージが非常に強いです。私も自分のブランドをつくって何年にもなりますが、ブランドとして成り立つにはどういう要素を持てばいいのかということです。簡単にブランドと言いますが、名前をつければいいのではなく、いかに維持するかということが大切なのです。そのためにはどういう努力をしなければいけないか、たっぷりと味わってきました。そのために、このブランドの非常に重要な部分を先にお話をして、大阪にはその要素がいっぱいあるじゃないかということを、あらためて皆さん方とご一緒に確認していきたいと思います。 ブランドというのは、絶対的にオリジナリティ、つまり創造性がなければだめです。絶対だれにも持てない要素、ここしかない。私しかできない、そういったものです。大阪にあてはめると、「ほかに面白いものはないのか」「これは面白いじゃないの」「それならすぐにやろうか」「面白いなあ」、これです。人の心を動かすような、本当に心から共鳴できるようなものが少なからずあります。 2つ目は、もちろん創造力(クリエイティビティ)です。今までの大阪はどうでしょうか。クリエイティビティよりもソロバン勘定の方が早かったのではないかと思います。私の場合、最初は大阪にいて、その後、東京に行って勉強してまた大阪に帰ってきましたが、当時は何でもかんでもソロバン勘定ではじき出されてしまって、クリエイティビティということを度外視されていました。先にお金の計算に入ってしまいます。でも、今の時代、それが入ると絶対にモノづくりは成功しません。クリエイティビティを大切にする姿勢は、昔の大阪にはありました。そういう意味では大変残念で、この部分を徹底的に大阪の中で新たに認識していかなければならない事実だと思います。 クリエイティビティと非常によく似た部分ですが「粋な遊び心」。これは、大阪はすごいです。人生を楽しむという意味でサービス精神がとても旺盛です。この分野では吉本興業など、面白いものがいっぱいある。心からサービスをしようという精神が旺盛で、気持ちを明るくさせてくれる。こういったものを大阪はたっぷり持っています。 私は自分のブランドを長く続けていくにあたって、自分のつくり出すものが、いかに人のことを考え、人が喜ぶもの、人が楽しんでくれるもの、そして自分も楽しい、自分が楽しいからこんなものがつくり出せるという、非常にリアリティがある中でしかモノはつくりません。同じように、人に対してのサービスをしようという気持ちは大阪にたっぷりあります。大阪の中のいろんなものを見てください。食文化でも何でもすべてサービスです。こういうサービスの中で、本当にいいものがたくさんあるにもかかわらず、太田知事もおっしゃっていましたが、大阪にはいっぱいいい要素があるけど、それだけの評価が全くなされていない。まず形になっていない。それよりも先にソロバン勘定が入ってしまうから、イメージが悪い形で出て行ってしまう。これが今までの大阪だと思います。 きょうはまだ安藤先生が来ていませんが、大阪は信念を持っている人が非常に多いです。「やったろうじゃないか」「自分は絶対これでないとあかん」「あなたが何と言おうが私は私」という熱い気持ちを持っている人が多いです。 私はよくイタリアの人と話をしますが、すごく似ています。ものすごく熱いです。この熱い気持ちが、今日のような集まりの中で燃やして一つの形にしていく。これは素晴らしいことだと思います。いまどき熱くなれることは少ないですね。そういう意味では、反骨精神を持って、信念を持って何かをつくっていこうという気持ちが大事ではないかと思います。

そういった中で大阪独自のリズムを持つということです。私のブランドに置き換えて考えますと、コシノヒロコイズムというものがあって、多くの女性たちに多くのファッションを愛していただいています。洋服というものは、デパートに行くと数え切れないぐらいのブランドがあり、しかも海外からどんどん入ってきます。そういう中で、私の洋服をいかに多くの人たちに買っていただくか。絶対的な自分のイズムを持たなければ絶対に売れません。洋服ダンスの中には山ほど洋服が眠っているわけです。それをまた1枚買おうかというのは、そこに絶対的なイズムを持つことによってその方の心を動かす、そうして私のブランドが成り立っていくわけです。

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