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そもそもヤマモトヒロユキとはどういう男なのか。
ヤマモトヒロユキは、もともと平面の世界、すなわちグラフィックデザイン界のアートディレクターだ。これまでにもアーティストのCDジャケットや写真集、イベントポスターなどたくさんのグラフィック作品を手がけている。 またクライアントありきのクリエイティブ・ワークだけではない。水の中に入ったアートブック「WATER PLANET」を自らデザイン&プロデュースし、海外で販売するなど、その創作活動は既存のグラフィックデザインの枠にはとらわれない。 そんなヤマモトのクリエイティブは、もちろん海外での数々の受賞をするなど高い評価を受けているが、日本のグラフィック界ではどちらかと言えば異端児的存在と言っていい。いや、グラフィックデザイン界自体が彼のクリエイティビティをはかるものさしをもちあわせていないと言った方がいいだろう。しかし、大阪ミナミの街で遊び続けてきた男ヤマモトヒロユキのポップな笑いとエンターテインメント性にあふれたクリエイティビティこそ、大阪が世界に誇る大阪オリジナルなクリエイティブ・パワーの源流だとは言えないだろうか。

もちろんヤマモトヒロユキの仕事は、グラフィックの世界だけにはおさまらない。空間プロデュースから、イベントプロデュースまでその活躍のフィールドに境界はない。「本やポスターのデザインも、イベントも、空間プロデュースも、僕の中ではいっしょなんです」とヤマモトは語る。 「クリエイターとして、何かをカタチ創っていくうえで、つねに遊んでいたい、楽しんでいたい。ビジネスとしてどうか以前に、自分が本当に楽しいかどうか。そこが大切。本当に自分自身がいいなと思えるものを世の中に創り出していけることが僕の一番の楽しみであり、生きがいでもある。それが、より自然な状態になっていくことを目標にしているんです。もっとわかりやすく言えば、遊びと仕事がいっしょになった状態、生きていること生活してること自体が仕事であり、遊びでありたい。それが僕にとっては一番心地よい状況なんです。」
彼にとっては、生きることすべてがクリエイティブな楽しみなのだ。
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